第203回 整形外科シリーズ

腰痛を治す(その4):日常生活の注意

 

腰痛の予防の多くは、患者さん本人が行う内容のもので.日常生活上の注意を守ることで多くは予防でき、自然に治ります。

(1)就寝時の注意: 敷き布団は硬めの物を使い、横向きで丸くなって眠るか、ひざの下に座布団を入れ、わずかに膝を曲げると腰の負担は少なくなります。

(2)立っているときの注意: 両足を揃えて立たない。立位で働くときは片足を約十五cmぐらいの台にのせることで、腰の筋肉の緊張がとれるのです。靴のヒールは三cmくらいがよいでしょう。

(3)いすに座っているときの注意: 深く腰掛け、膝を組むことが良いことです。いすの生活をする欧米人が女性を含めて膝を組むのは格好ばかりではないのです。

(4)物を持ち上げるときの注意: 背中を伸ばしたまま物を抱くようにして股、膝関節を屈曲させて持ち上げるようにしましよう。

◆中高年者は、健康な人でも腰が曲がったり、カルシウム不足から骨粗髭症になる人が多いので、カルシウムを十分に摂ることが必要です。カルシウムは牛乳`ヨーグルト・豆腐・納豆・野菜・小魚・海藻などを食べれば摂れます。そして、毎日三十分の散歩など、適度な運動をお勧めします。