第225回 皮膚科シリーズ

水虫(その1)

 

水虫は皮膚糸状菌(白癬菌)というカビの一種が原因で起こる皮膚の疾患です。白癬菌による皮膚病には、たむしやいんきんたむしもありますが、特に足に感染しておこるものを水虫と呼んでいます。どのようにしてかかるのでしょうか。気になるところですが、多くの場合、床やスリッパに付いた白癬菌を踏んで、洗わずにそのままにしておくと感染する傾向にあります。つまり、お父さんの水虫が赤ちゃんにも感染してしまうのです。水虫には、趾間型、小水疱型、角化型のタイプがあります。一般にかゆいと思われがちですが、硬くなる角化型はかゆみがありません。むしろこのかゆくない慢性のものや爪に感染したタイプに徹底的な治療が必要となります。ただし、水虫と思い込んでいてそうでない場合もありますので、白癬菌を確認する検査は必ず受けましょう。水虫の治療は抗真菌剤の外用薬をぬります。2週間から1ヶ月で効果があった場合はそのまま3〜4ヶ月続けて塗るのが再発を防ぐ「こつ」です。また、角化型の水虫や爪に感染している場合は、抗真菌剤の内服薬で治療をします。