第227回 皮膚科シリーズ

蕁麻疹(じんましん)

 

 じんましんとは、突然非常にかゆくなり、蚊に刺されたように腫れる皮膚の病気です。多くの場合、放っておいても5〜6時間でおさまってきます。じんましんは、何らかのアレルギー反応によって起こり、原因となるアレルゲンが作用して皮膚の血管に反応し、かゆみを伴う皮膚の腫れが生じます。大抵は数日で治まるので、病院に行ったりする必要がないのですが、夜、寝れないほどかゆくなったり、長い間じんましんが続いたりすると、薬を飲んで抑えなければなりません。まれに、急にじんましんの激しい症状とともに呼吸が苦しくなって、ショックを起こすことがあります。じんましんの原因といえば、サバ、そば、タケノコなどの食品を思い浮かべる人が多いようです。しかしほかにも、ダニ、ほこり、花粉、薬物など外から体内に入るものや、風邪などの体内の感染(細菌、ウイルス)、扁桃腺炎、虫歯、副鼻腔炎、といった体の炎症が、原因になることもあります。ただし、じんましんの原因は、アレルゲンだけに限りません。原因を一つに特定できない場合もあります。ほとんどの場合、簡単な薬物療法で治ります。