第229回 皮膚科シリーズ

かぶれ

 

かぶれは、接触皮膚炎と呼ばれ、ある物質が皮膚に触れてそこにかゆみや炎症が起こる状態をいいます。かぶれには、酸やアルカリ、石油などの強い刺激を持つ物質によって炎症を起こしてしまう刺激性のかぶれと、特定の人にだけ触れることで炎症を起こす、アレルギー性のかぶれとがあります。アレルギー性のかぶれの原因となるもので有名なのは、ウルシなどの植物、装飾品などの金属製品、女性では化粧品などがあげられます。植物では、ハゼノキやウルシのほか、サクラ草の一種のオプコニカ、キク、アルストロメリア、スイセン、アロエがあり、果物では、マンゴー、キウイフルーツなどもかぶれの原因となります。また、治療で使う塗り薬でかぶれる場合もあり、良いと思ってしていることが全く逆効果だったりします。かぶれの原因は、パッチテストといって、原因と思われる物質をのせたテープを皮膚に張って、皮膚に炎症が起こるかどうかを調べる検査をすれば確かめることができます。なかなか、湿疹が治らないという場合は、思いがけないものでかぶれていたりすることがありますので、医師に相談してください。