第231回 皮膚科シリーズ

ほくろ

 

 ほくろは黒あざの一種で、ほとんどの人が持っている黒色の良性腫瘍です。身体のあらゆる部位にでき、生まれた時からあるものと後から生じてくるものとがあります。本来が良性のものなので放置していても構いません。美容上の理由や、かゆくなったり、それがじゃまになったりする場合には取り除きます。方法としては、メスで切り取って縫い合わせる方法、くり抜いて取る方法、レーザーをあてて取る方法などがあります。また、ほくろは良性腫瘍なので、癌化することはほとんどありませんが、まれに癌化することがあり、これを悪性黒色腫(メラノーマ)といいます。初期のメラノーマはほくろとの区別が困難です。普通のほくろと思っていたものが、急に大きくなったり、色が変わったり、大きさが最大径7mm以上になったりした場合は、すぐに診察を受けましょう。