第233回 耳鼻咽喉科シリーズ

中耳炎

 

一番なじみのある耳鼻科疾患といえば、やはり、中耳炎でしょうか。その名のとおり中耳に炎症が発生する病気です。今回はその中でも、薬剤耐性菌による急性中耳炎についてです。抵抗力の弱い乳幼児が急性中耳炎にかかると再発を繰り返し、治りにくくなるケースが増えています。このときに抗菌薬を投与しても、なかなか効果が現れません。その場合は、一般的に用いられている抗菌薬に耐性のある耐性菌が感染して、中耳炎が起こると考えられます。治療法としては、まず、厳密な細菌検査を行い、原因となっている細菌を突き止めて、その細菌の治療に適した抗菌薬を投与します。そのほかには、鼓膜の切開や中耳の洗浄なども行われます。中耳炎の再発防止のためにも、子どもが風邪をひいて.耳を痛がるときには、早めに医師に相談し、治療を受けてく.ださい。