第236回 耳鼻咽喉科シリーズ

老人性難聴

 

耳は加齢とともに老化し、高い音や言葉が聞き取りにくくなります。このような状態を老人性難聴といいます。いろいろな原因が考えられますが、その一つに生活の中の騒音があります。内耳にある蝸牛で、音を感知します。しかし、過大な音、強大な音にさらされていると、この蝪牛にある感覚細胞が、変性したり、抜け落ちてしまうのです。現在のところ、老人性難聴を治して元通り聞こえるようにしたり、難聴の進行を食い止めたりすることは、残念ながらできません。そのため、日常生活に支障を来す場合は、補聴器で衰えた聴力を補う必要があります。高い音や言葉が聞き取りにくいなどの症状が現れた場合は、耳鼻科できちんと検査を受け、耳にあった適切な補聴器を選ぶようにしましょう。