第237回 耳鼻咽喉科シリーズ

嗅覚障害

 

かぜで鼻がつまっているときは、だれでもにおいが分からなくなります。しかし、かぜでもないのに、常ににおいを感じなかったり、絶えず変なにおいがする、というような場合は、嗅覚障害の可能性があります。原因として最も多いのは、鼻腔や副鼻腔の病気(アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎)によるもので、全体の約七割を占めています。そのほかにかぜのウイルスが嗅粘膜を直接、障害する場合、脳血管障害などでにおいの中枢に異常を起こした場合、また、心因性のものもあります。においが分からないと感じたら、なるべく早く医療機関で受診して、原因をはっきりさせ、適切な治療を受けましょう