第240回 耳鼻咽喉科シリーズ

睡眠時無呼吸症候群(睡眠中に息が止まる)

 

 睡眠中の無呼吸は健康な人でもよく見られますが、十秒以上の無呼吸状態が、一時間の睡眠中に五回以上あるとき、睡眠時無呼吸症候群と診断します。これは大きないびきがだんだん小さくなって息をしなくなり、三十秒ほどして「プゥーッ」と大きな息をしてまたいびきにもどる、という症状を繰り返すことです。太っていて、いびきがひどい人に多いようです。睡眠時の無呼吸が繰り返されると、高血圧を招いたり、狭心症や心筋梗塞、脳血管障害などを引き起こす危険性が高くなります。また、睡眠時間をたっぷり取っているのに、昼間に眠気を感じる人が多いことから、交通事故発生率と関係するという報告もあります。心配な人は医療機関に相談しましょう。