第273回 尿路結石

 

 

 

尿路結石は尿に含まれている水に溶けにくいカルシウムなどの成分が結晶化したものでほとんどが腎臓でつくられます。これが尿の通り道(尿管)に詰まると激しい腹痛を生じます。男性は女性の約2倍多く発症し、あらゆる年齢層に幅広く見られます。結石の主症状はわき腹から下腹部にかけての痛みですが、時として吐き気、嘔吐などを伴う激しい傷み(せん痛発作)が起こります。結石の原因ははっきりとわかっていませんが、水分摂取不足、偏った食事、運動不足、体質などが誘因となります。また高尿酸血症(痛風)などの病気や一部の薬で結石ができやすいことが知られています。結石の治療は多くの場合水分摂取、内服薬などで自然に排石します。なかには手術が必要なものがありますが、最近は体外式衝撃波砕石術でほとんど治療されます。結石は再発率が高いので、予防には水分を十分とり適度な運動をしてバランスの良い食事をとることが必要です。ビールは結石予防には逆効果になる事があるので注意しましょう。