第277回 食生活と子ども

 

 

 

 

保護者の方から子どもの肥満について相談を受けることがあります。毎日ペッ トボトルの炭酸水を水代わりに飲んでいたことが原因だった子や夜遅く食事を するために肥満になった子もいました。高血圧や糖尿病などの生活習慣病になる人が増えていますが、それは子どもの 頃からの食生活が影響していると言われています。高脂肪で高カロリーの ファーストフード、塩分の多いスナック菓子、糖分の多い炭酸水など、子ども を取り巻く食環境は、親が意識して関わらなければ生活習慣病の引き鉄になる ものばかりです。だったら「あれはいけない、これはいけない」と一方的に制限すればいいこと でしょうか。食事は楽しくなければならないし、一生関係することです。いく ら子どもに体にいい食事を押しつけても、大人になっても続かなければ生活習 慣病予防にはつながりません。ファーストフードやスナック菓子の成分のことを子どもと話し合い、子どもが自らの意志で食べ過ぎないようにしようと決めれば、大人になっても気を付けると思います。食生活に限らず、大人は情報や選択肢を子どもに提供し、その中で何ができるかを子ども自身が決め、自らの意志で正しい行動ができる子どもを育てることができるといいですね。