第280回 不登校の子はいけない子?

 

 

 

どもが学校に行くのを渋りだしたとき、あなたはどんな対応をとりますか?「何言っているの」と無理やり登校させますか。「行きたくないならしょうがないね」と休ませますか。

学校に行けない理由を聞いても、多くの子はよく分からないと答えます。言いたくないのではなく、その子にも理由がよく分からないことが多いようです。きっといろいろな原因が重なり合っているのだと思います。理由を追究しても解決することが困難な場合も多く、前向きにこれからどうしたらいいかを考えるほうが大切です。保健室なら登校できる子ならばそれもいいでしょう。市の教育センターに通うのもいいかもしれません。その子の気持ちを受け止めることができる大人がいる場所があることが大切です。もちろん、その役割を保護者ができれば一番いいことです。しかし、家族とも話をしない、家からも出ないなどがあれば専門家に相談しましょう。

今だけみれば、学校に行くことは大切です。しかし、子どもの成長を2〜3年単位でみたとき、今無理やり学校に行かせることが本当にいいことかどうか、本人と保護者と教師で話し合うことが必要です。学校に行かないことで、学校に行くことよりも大切なものを見つけられるかもしれません。小中学生のとき不登校で、今では社会でがんばっている子を何人も知っています。学校に行けなかったことが将来つらい思い出にならないように関われるといいですね。