第282回 タバコを吸わない大人に育てよう

 

 

 

ある小学校に禁煙の話をしに行きました。その小学校の調査では、お父さんが吸っている子が34%、お母さんが吸っている子が23%でした。またタバコでいやな思い(咳が出る・のどが痛い・目がチカチカするなど)をした子が65%もいました。

 タバコの先から出る煙(副流煙)のほうが、吸い込む煙(主流煙)より毒が多いことが分かっています。例えばニコチンやタールは3倍、アンモニアは46倍も副流煙のほうが多いのです。ガン・心臓病・喘息などの病気は、副流煙を吸っている周りの人にも起こりやすいことが分かっています。つまり、家の中で親がタバコを吸えば、子どもにも大きな害があるのです。また、親が吸っていれば、子どもが将来タバコを吸う確率が高くなることも分かっています。子どもの前でタバコを吸うのは絶対止めてほしいですね。

 若者向けの雑誌のタバコの広告には、若い女性やきれいな景色が使われており、「タバコはすがすがしいものだよ」と読者に訴えています。これらの広告にだまされないように、また将来友だちに「タバコを吸おう」と誘われても上手に断れるように、タバコの害について家族で話し合ってほしいですね。また、すでにタバコを吸っている子どもに対しては、ただ怒るだけでなく、どうすればタバコを止めることができるかをアドバイスできる大人がいることも大切です。