さまよう水泳少年


「ジャッボ−ン」
プ−ルの方で音がするのを一人の少女が聞きつけた。
何かと思い、プ−ルの中をのぞき込むと、
一人の少年が泳いでいた。
唇を紫にして、少女の方へ泳いできた。そして、
「僕の泳ぎを見て。」
と言って・・・また泳ぎ始めた。

かれいに泳ぐ少年は、まるでイルカのようだった。

泳ぎ終わり、近付いてくる少年に、
少女はおもわず、はくしゅをおくった・・・・・。

すると、少年はパッと消えた。

少女は、いつの間にか学校の前にいた。
それ以来少年を見た人は、誰もいない。

今ごろは、君の学校のプ−ルに・・・・・・。

6年 アーヤームーン(綾月)