動かなくなったションベン小僧


 僕の学校の池のそばには、ションベン小僧が置いてある。
ションベン小僧は、いつも運動場を見ている。

 ある冬のことだった。
 その日は、たくさん雪が積もっていたので、みんなが雪合戦をしていた。
ションベン小僧は、ずーっとそれを見ていた。
すると、ションベン小僧の近くに一人の男の子が、大きな雪玉を持ってき
たのだ。
 「どうするの?」とションベン小僧が思った瞬間に、男の子は大きな雪
玉をションベン小僧にぶつけてきたのだ。
そのときションベン小僧の頭にひびが入ってしまった。

 ションベン小僧は、大きな雪玉をぶつけた男の子に仕返しをすることを
思いついた。
 それから夜になると、
「仕返ししてやるー、仕返ししてやるー、・・・・・・。」
と言いながらションベン小僧がさまよっていた。
 ある日、男の子が忘れ物をして運動場に現れた。
 ションベン小僧は、
「仕返ししてやる!!」
と言って、大きな雪玉を男の子に投げつけた。
「うわーーー!!」
 その男の子は、家に帰ってくることはなかった。

 事件の後、誰もションベン小僧のことを、いじめなくなったそうな。
 今でもションベン小僧の頭には、ひびの跡が残っている。

                           6年 M・H ?!