どこにも属さない世界で 咥え込んだところが収縮した。 本来なら気持ち良さそうに恍惚となる表情が、今は泣きながら何かを訴えようと必死だ。 でも言葉を発することはできない。口に詰め込まれた先程まで洋服として身に纏っていた物が、それを阻止している。 「また、いくよ」 優しく声に出し繋がった腰を軽く振る。途端、痛いほど締め付けてくるそこは、既に中で幾度も放たれた自分の精が滑りを良くしてなおかつ溢れ出る。 「いきたい?」 少し意地悪な顔をして聞いてみると、こくこくと首を縦に振り意思表示をする。 「でもね、約束を破ったのは君なんだよ?お仕置きは必要だよね」 送る視線の先には欲望の出口を封じられた可哀想な君のモノ。根本をきつく縛られて、まるで泣いているかのように透明な液体を滴らせている。 「今日はオレより先にいかないって言ったのに。ほんと、我慢が出来ない子だね」 指先で鈴口をつんと弾く。口の詰め物がなければ悲鳴が上がっていたはずだ。 いつもならもう二度三度、いやそれ以上かもしれない回数を吐精しているはずのそこは、まだそれを一度しか許されておらず、体内に溜まった熱が精神を啄む。 いいよ、狂っちゃえ。後ろで縛った手は今は痛いだろうけど、終わったらちゃんとほどいてあげるからね。 <終> ※ ここに愛情はカケラもありません。(20081128) |