イベント 「10代目、あけましておめでとうございます!」 「おめでとう、獄寺くん」 時刻は0時きっかり。深夜だというのに周りは人で溢れている。 しかも子供連れもいたりする。 「こんな時間でも初詣に来る人多いっすね」 「オレ達もそうだけどね」 今日だけは特別。大晦日から元旦にかけての神社の境内は明々と火が灯されている。屋台も多くていい匂いが漂う。 本当ならお参りは朝行きなさいと言われてたんだけど、一緒に行くのが獄寺くんなら大丈夫と親が送り出してくれたんだよ。信頼されてるね。 「そういえば山本は?」 今回珍しく同行していない友人はどうしたんだろう? 「あ〜、なんでも『ヒメハジメ』とかで雲雀に呼ばれたらしいっすよ。10代目、意味知ってます?」 「もしかして、知らないの?」 「ええ、日本の行事っすか?」 …マジか。 本気で知らないのか。 焦る心の内を悟られないようにしてにっこりと。 「うん、一種のイベントだよ。日にち限定の。…教えてあげようか?」 「はい、是非!」 お参りを済ませて、獄寺くんの部屋に行く途中に吹き込んで…いやいや教えてあげよう。 「日本には色々イベントがあるからね。2月はバレンタイン、3月はホワイトデーや卒業、4月は花見とか…。それぞれを記念日としてやる人も多いよ。」 「記念に、何をやるんですか?」 白い息を吐きながら聞いてくる君に言いたいな。 「すっごく、楽しいこと!」 と。 <終> ※
これ、出す時期間違えましたね。ここの綱と獄はもう出来上がってる2人ということで。他とは繋がってないお話と思ってください…(20090104) |