今日は白い遊び 「ハヤトには白が似合うよ」 色が白いから何を着てもいいんだけどねと、あのひとが言う。 ここは部屋の壁も、ドアも白い。 毎日取り替えられるシーツも枕カバーも。 そして、 『玩具』も。 いつもより大きなそれには、周りにでこぼことした突起が付いているのかと思った。 でも、近くで見せられて息を呑んだ。 周りは透明だが中に詰められた真珠のような丸い珠、これが遠くから突起のように見えていた。 「ここが君の中で動いてね、いい所に当たるとそれはもうまるで天国のようでね」 心臓が痛くなるほどの鼓動。あのひとはそれを見透かしたように問う。 「自分で舐める?それともローション使おうか?」 このまま挿れるのは無理だからと、選択肢を差し出してくれる。 「…舐め…ます」 もうクスリは嫌だった。潤滑剤に何も混ざっていないことなんて無かったから。 身体の中心が疼いて、熱くて、でもそうなるとなかなか挿れてくれない。 いちばん欲しい物をくれないで、心の中が覗けるかのように嫌がることを見抜くひと。 「じゃあ早く準備して」 両手を差し出したそこに置かれたモノは手のひらからはみ出すほどの大きさで。 これからソレがどこに収まるのか考えたくなかった。 「ん…ん…」 口いっぱいに頬張り唾液をたっぷりと絡ませて湿らせる。そうしないと痛いから。 「はは、美味しそうだね。どう?そろそろ…」 くぷ…と出されたモノをあのひとに渡そうとすると、 「自分でやってみる?」 と耳を疑うような言葉。 「早く挿れないと乾くよ」 こうなるともう言われるがまま動くしかない。 うつ伏せになって腰を上げ、それを入り口に押し当てる。 息を吐きながら進めてみるが、その大きさと形状の為になかなか入らない。 「なに遠慮してんの?もっと力込めて…」 こう、という声と共に手が添えられた。 思わず上がりかけた悲鳴はシーツを噛んで耐えた。 ぐいぐいと内部に向かって、しかも回りながら入り込んで腸壁を刺激する。 ぴりりと入り口が裂ける感じ。最初ひやっとして、後で熱を持って痛む。 「結局自分で出来なかったね。この後練習しておいてね」 あのひとからは傷口が見えているはず。真っ赤な血が内股を伝うのも。 なのに、 「ちょうどいい、血って粘りがあるから、ここを…」 ぐい…と奥を突き、そのまま引き抜く直前まで出して止める。 一瞬、息が出来なかった。 「こんなふうにしても、ほら、ぬるぬるしてていいカンジだよ」 この声は、笑っている。 「このまま少し遊んでみようね」 ずぶ、と刺しては引く、ただその繰り返し。 「真っ白だった玩具が赤く染まってる。日本では紅白っておめでたいものなんだよ」 既に言葉の意味を理解できない。剥き出しの神経をささくれた凶器で削られていくような、もうこれ以上は耐えられない責め苦で我慢の限界を、超えた。 泣き叫んで逃げようとする身体を捕まえられ反転されて、両手はひとつに縛られ頭上でベッドに押し付けられる。 全部、露にされてこのひとの目前に晒されて。 「た…けて、…やめて…おねが…で…」 舌がもつれてうまく喋れない。必死の訴えを軽く流されて尚、次には 「まだ駄目。赤の次は、白だから」 と。 その意味する事が判って、上がる悲鳴にも挿入を止める効力はない。 根元までそれを押し込むとあのひとは当たり前のようにスイッチを入れる。 中で、振動が始まった。 ブブブ…ぐりゅぐりゅと嫌な音が体内から聞こえる。 気持ち悪くて痛くて、なのにいちばん弱いところを確実に刺激するそれ。 先に見てしまったあの形が、今どこでどう動いているのか考えたくないのに、このひとはあえてそれを口にする。 「ダブルで攻撃。パール部分も振動しながら動くからね。最高でしょ?必ずどこかがいい所に当たるんだ」 そこから意識を逸らそうと首を振り、しかし腰は咥え込んだそれに反応して無意識の揺れを行う。 そんな様子を見てあのひとの片手は 「ここ、退屈そうだね。構ってあげないと」 と勃ち始めたところを扱きだした。 出入りはしていない。でも血が止まらない。 色んな刺激を同時に受け、達することを強制され、抗えない。 「君の赤と白を見せてよ」 前と、後ろで。 そう聞いたのが最後の記憶だった。 「せっかくの白い部屋を赤で汚しちゃった。なら今度は真っ赤な部屋を白く汚そうかな」 意識を手放して尚、痙攣をしながら放出する白濁を手に受け、目を閉じた幼い顔に塗りつけて。 沢田綱吉は新しい遊びを見つけたように、純粋に喜んでいた。 <終> ※
大人綱は、今の彼が育ってこうなったわけではありませんので。パラレル、パラレル…。しかし正月からこんなお話って…(20090102) |