自家用野菜は無農薬で

出荷用の野菜は農薬栽培して、食べる野菜は安全のため無農薬栽培。そんな農家の話をよく聞きます。
本当であれば、これほど怖いことはありません。
我が家で食べるぶどうは袋が掛かってないものです。
農薬が直接かかっています。
自信を持って作っていますのでおいしく頂いています。

有機無農薬野菜でアトピーが治った。

旬の一番おいしいものをいただく。
これが一番安全な食べ方です。



果物は種が熟すまでに食べられると子孫
が増やせません。そのため防御作用を持
っていて、時には毒になることも。
苦くてスッパいのもその一つです。

天然品は安全か。

ぶどうの原産地は西アジア周辺の少雨地帯です。
日本の多雨気候では葉や花房に病気が発生し栽培できません。
そのため我が園では全面ポリで雨よけ被覆を行ない、周辺は防虫ネットで全面を囲って害虫の
侵入を防いでいます。
農薬だけに頼っては絶対に無理です。雨よけにより大陸が原因の酸性雨も防げています。

本当に無農薬栽培品が出荷されているか。?

大好きなぶどうを腹いっぱい食べたくてはじめた農園、今でも「ぶどうは大好きです。」
正直いって辛い作業です。いくら努力してもSMAPの「世界で1つだけの花」のように
出来た1万房は一つ一つ違っています。おいしい房が届けられたか心配です。

「おいしかったよ」この一言が聞きたくて頑張っています。

農家は2006年5月より施行されたポジティブリスト制度を守っています。
これはすべての農薬残留値をを毎日食べて問題のない値の1/100に規制、最低0.01ppmです。
値は作物ごと異なります。
加えて2014年度より短期に多量に食べても問題ない規制値に変更され、農薬の使用基準が
さらに厳しくなりました。(短期暴露評価)

そのため栽培している横の作物に農薬がかかったら、かかったその作物は出荷できません。

農家はこれを守っています。農薬への取り組み姿勢が正しく伝わってほしいと願います。

事の是非は私には理解できません。
それに結びつく科学的根拠が分りません。私自身20代から重篤な花粉症と海老アレルギーが
あります。しかしこれは原因がはっきりしています。花粉症は北海道か沖縄に行けば治ります。

「何々を食べると花粉症がなおる。」といわれていますが、それらによって大事な免疫機能が低
減するようで怖い気がします。日本サルですら発症する花粉症は戦前の何万倍の花粉を放出
させた林業政策の失敗ですから。

おしまいに

食べやすくするため、当園ではすべての品種を種無し処理しています。
ぶどうは粒に種が出来たらジベリレンというホルモンが出来て、粒の成長を促します。
このジベレリンを人工的に外から与えてぶどうをダマして種無しにしています。

ぶどうには申し訳ありません。この処理で種が抜け、粒が大きくなり熟すのも早くなります。

種無し処理について

当園は無農薬栽培ではありません。
第一に病気を起こさない強い体力(樹力)つくりを図っています。
農薬は使わないにこしたことはありませんが、良く考えて使用しています。
農薬取締法にしたがって、生育各段階で予防を主体に最低限の農薬で防除をしています。
成熟期(袋掛け)後は有機栽培指針にも認められた安全なボルトー液を使用します。
ボルドー液がかかったぶどうは石灰(Ca)で白く汚れていますが、食べても安全です。

果樹は防御機能を持っています。病気や虫に食われてストレスを受けた場合、防御機能
を発揮します。そのためアレルギーの原因こなることもあるそうです。

無農薬栽培栽培について

ぶどうの防除対策

農家は安全性を守っています。

完熟品をいただく

韓国映画「チャングムの誓」で、病気の野菜を食べて疫病が発生する場面がありました。
いい加減な無農薬栽培品はこんな恐れも無視できません。

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こだわり栽培(2)

防 除 編

大多数の農家は一番いいもの(おいしく安全なもの)
を出荷しています。上記の農家は例外です。

これは私の実体験です。
クエン酸は澱粉・砂糖等を醗酵させて作る天然物の食品添加用と、医薬品用ものとがあります。
血管注射用の製剤を行なう場合は食添用は使用できません。天然合成でない医薬品用でないと
安全性が保てません。
その他、一般的に天然品にはタンパク質が含有されていることが多く、アレルギー発生の原因に
なることもまれにあります。
安全な合成湿潤剤はたくさんあります。わざわざ小麦粉を使って天然にこだわったばっかり大変
なことになった石鹸は一例です。
しかしながら、天然食物は成分以外にもいろいろ含まれています。食物についてはそれらが体へ
の吸収を助けている事実は大切です。

栽培に使用する農薬は農薬取締法で規制されています。
この法律は農林水産省だけでなく厚生労働省・環境省とも関連つけられています。
農薬は作物ごとに安全・有効性が審査され、且つ又定期的に再審査されています。
審査には多大な費用がかかるため、栽培の少ない作物用農薬はメーカーから許可取下げが
相次いでいます。

安全性は急性毒性、発がん性、催奇形性等々や環境汚染も審査されています。現在科学水準
で考えられる最大限の安全基準です。

農薬取締法

正式な認証機関が認めたもの以外は、無農薬栽培品として表示・流通してはならないことにな
っています。
一部の栽培者が食べ物や木酢液・樹の樹液等の天然品を使用して無農薬栽培品とし販売して
いますが、これは正しくありません。無農薬で使用できる資材は国で定められています。
その中で木酢液は未だ認められていません。木質の中には高揮発性物質等種々の成分が混
在しており、安全性が認められておりません。

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