明日の記憶(2)    

 

 

 

監視カメラの映像は見ていないけれど。

実は君の持っていた時計には発信機が付いていて、どこにいるのかは一目瞭然だったんだ。

面白いね、ハヤトっていくつか道があったら左にばかり進むんだね。

傾向が判ってこれからの参考になるよ。

そしてよりによってこんな所に来ちゃうなんて。

わざわざ連れて来る手間が省けたけどね。

さあ、遊びの続きをしよう。

 

 

 

 

ハヤトが『骨が転がっている』と飛び出てきた部屋の向かい。

ここには鍵が掛かっているからあの時には入れなかったんだよね。

どっちにしても君は廊下の奥に向かって左手のドアを開けたけど。

 

「鍵は開いた。入るよ」

自力で立てないハヤトにせめて中を見せてあげる。

「じゅうだいめ…ここ…」

何の変哲もない普通の鍵を使って開いたドアの向こう。

 

例えば鍵の山があったとして。

その中で特殊な鍵は特別な部屋の物と思われて、こんな普通のには誰も目もくれないんだよ。

だからここの鍵はこれにしたんだ。

 

部屋の明かりを点けると、君が喉の奥で声を上げたのが聞こえた。

 

「ここではお医者さんごっこをするよ。診察台に上がって」

 

青白い光に照らされて浮かび上がるのは、両手と両足を固定できるようになった医療用の台。

「君を隅から隅まで診てあげる。どこが悪いのかじゃなくて、どこが良い処かを」

 

見下ろすと、床に手を付いた姿勢のハヤトと目が合った。

…もう泣いてる…。

小さな身体が震えて、ここの光のせいか顔が青ざめて見える。

だから余計に笑顔で接する。

「楽しませてあげるってば」

伸ばしたオレの手のひらに重ねられたハヤトの冷たい手。

ここは寒いかな?すぐにあっためてあげるね。

 

 

 

洋服を脱がせ四肢を固定し、身体中に薬を塗る。

外側だけじゃなく、口腔内や、下の物言わぬ口の中にまで。

汗をかき、君自体がほんのり赤みを帯びてきたので今度は指診。

胸の突起を両方同時に人さし指で撫で回し、潰すように押してみる。

「…いた…っ…!」

小さく上がった声。

「ここが痛い?治療しようか?」

「い、いたくない!大丈夫です!」

慌てて否定するけど最初より確実に固くなっているよ。

可愛いなあ、どこもかしこも。

ここも。

「…あ…!」

「お薬塗ろうか。腫れてるし」

今まで触れなくても、皮膚から吸収された媚薬のせいで大きくなっている君のモノ。

さっきとは違う透明で粘性のある薬を容器から直接そこに垂らす。

「ひゃ…!つめた…!」

「君のが熱いからそう感じるんだよ」

今度は塗り込むように手で包み上下に扱いてやる。

ぬめりがあり、滑っているので少し位強めに握ってもいい感じ。

先端からの先走りも混じり、くちゃくちゃという水音がするほど。

「じゅ…だいめ…」

「なに?」

自由にならない身体を捩って涙を流し、苦しそうに訴える。

「…そこ…だけじゃなくて…」

子どもの性器もちゃんと感じる。大人と同じように扱いてやるとそれだけでイッてしまう。

だから。

「ああ、中も?」

「…はい…」

 

ようやく自分に素直になれる薬が効いてきたようだ。

 

前から垂れてくる液体を後孔の周りに円を描くように塗り、

襞の一本一本にまで行き届くようにして、ぬぷ、と先ずは中指を滑り込ませた。

腸壁を擦りながら次第に奥へ。

本来ここは排泄するところなので、蠕動は普通内側から外側へと向かう。

そこを逆流するのだから、爪などが当たって刺激されれば辛いのは当然。

じゅうだいめ、じゅうだいめとただそればかりを繰り返し、腰が揺れる。

「ハヤトは少し栄養が足りないみたいだから元気になる注射をしてあげる。

少し痛いけど我慢してね」

「はい、はやく…ください…」

 

白い栄養剤を湛えたオレのモノを打ち込むと、君の口から甲高い嬌声が上がる。

注入を悦ぶように。

そしてもっとと促すように。

つい先程までの怯えた様子からは想像もつかないような恍惚とした表情。

ここに置いてあるクスリはどれも効き目が早くて強いものばかりなんだよ。

使用方法も色々で、飲むもの塗るもの嗅ぐものと、あとは注射もある。

診察用の器具は、外から調べるのと体内用の、そして治療用のもの。

これ全部が君のために用意されたものなんだ。

嬉しい?

そうだよね?

どれからいこうかな。

ハヤトの中で更に質量を増したオレ自身は、まだずっとここに入ったままでいたいけど。

「…じゅうだいめのを…なかに…」

「欲しい?」

「ほし…い…」

「いいよ、じゃあ自分で締めて、オレから搾り取りなよ。このまま動かないで待っててあげるから」

そう言って、切っ先を中のいちばん敏感なしこりにぐいと押し付けて動きを止める。

それだけでハヤトは我慢しきれず最初の絶頂を迎えてしまった。

「出してどうすんの。入れてもらいたいんでしょ?」

「あ…ごめんなさ…あう…っ!」

喋るだけでもその振動が急所を刺激してひとりで悶える。

手首は、動きを封じている拘束具を引きちぎりそうなくらい拳に力を込めて震えている。

押し付けられた熱から少しでも逃れようとする身体が上にずれ、戻ると自分でわざわざそこに強烈な刺激を与えてしまう。

「そこ…当たって…また…!」

無意識に何度も繰り返す動きで自ら頂点に向かうのを早めている。

オレはただ黙ってそんなハヤトを見下ろすだけ。

泣きながら達して内部をきゅううと震わせ、必死でオレからの迸りを求め続ける。

「もう…いやだ…!じゅうだいめ…はやく…う!」

「何が嫌なんだよ。オレの方が置いてけぼりにされてんのに」

少し腹が立ったので、待ってみようと思ったけど自分で良いようにさせてもらうよ。

「…ぎ…!」

「声出しなよ。外には聞こえないから」

 

そう、外に助けを求めても無駄って事。

 

「お注射は痛いものなんだ。仕方ないよ」

 

狭くてきつくても構わない。君の身体をこじ開けて傷付けて、オレさえ良ければそれでいい。

だって君の全てはオレのものだから。

オレが自分のものをどう扱おうが勝手だろ?

 

本気で助けてと叫ぶハヤトを嬲る。

クスリ、もう少し使おうかな。

おとなしくなるように。

でも意識は保ったままでいられるやつを。

 

 

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     かくれんぼ、お医者さんごっこ、次は…?(20090402