つかのまの幸福 (2) 犬みたいになって、腰を上げて。 そう、そのまま待ってて。 そこに、いいものをあげるからね。 さっきまで玩具を咥えていた口を 今度はオレので刺し貫く。 「じゅうだいめ…痛い…」 「うそ、美味しいって言ってるよ?」 背中に覆いかぶさるように密着し、手を前に回す。 素肌が触れ合う心地良さ。 自分は体温が高い方と思うけど、 それよりまだハヤトのほうがあたたかい。 「いっぱい出して満足したと思ったのに、 オレが入ってきただけでもうこんなに悦んでる」 君の自身を握り込むと、掌の中で熱く脈打つのがよく判る。 既に体液で濡れているそれを扱きながら、 人さし指で先っぽをよしよしと撫でていると 苦しそうな君が気持ちを声に出す。 「…ま…た…いくぅ…」 「オレもハヤトの中でいきたいな。ねえ、一緒にいくまで待っててよ」 「じゅう…だいめぇ…」 荒い息と甘い喘ぎ声が早くと誘う。 耐えられるかな?お互いに。 抜き差しはゆっくりと、でも君自身を握る手は力強いアンバランスさが 揺れる気持ちを高ぶらせているようだね。 「あ…なかっ、もっと…」 「もっと、なに?」 「じゅうだいめので…擦って…」 「どこを?」 「俺の…奥の、きもちいいとこ…」 こんなことまで言えるようになって。 自分の気持ちに正直な方が、楽になれるのが判ったみたい。 …以前はイクまで、否、イッても声ひとつ漏らさなかったのに。 子供とは思えないほど鋭い目つきで見上げ、 唇を噛んで言葉を飲み込んで、 まるで野生の動物だった君が、 今では喉を鳴らして擦り寄ってくる。 君は全てを一度壊して生まれ変わったんだよ。 だけど時々前の君にも会いたくなる悪い癖。 「じゅ…だいめ…いかせてぇ…」 シーツを掴む手が震え、強張る身体がそれでも言いつけを守り 限界まで達することを我慢している。 「うん、もう少しね」 「おねが…い…でる…いく…」 「泣いてもまだ駄目」 涙なんか見慣れてる。 「…ふ…ぁ…」 「待っててくれないの?ハヤトは」 「あ…ごめんなさ…あ…」 気持ちを立て直そうとしたその隙を突いて、 いきなり 攻撃を仕掛けた。 狭くてキツイところを無理矢理行き来し、 君の快感を生むスイッチを幾度も押して 中を広げ 擦り、突く。 君のモノから手を離し、 両手で腰を掴み自身を叩きつける。 …体内でオレに纏わりつく腸壁が収縮した。 「じゅうだいめ…ごめんな…さ…!」 「いいよ、次こそ一緒にね」 揺さぶり続け、放ったばかりの君自身に手をやれば、 驚くことに萎えるまもなく元気を取り戻した君の硬さ。 「今度…は…一緒…に」 苦しそうにも甘えるようにもとれる口調で 「じゅうだいめ、俺の中で…イって…」 …お願いされた。 ※ まだ続く…(20090117) |